テーマ:東日本大震災が岩手県の林業・木材産業に与えた影響と復興への取り組み
【開催主旨】
2011 年3 月11 日に起きた東日本大震災は東北の社会経済に大きな爪痕を残しています。地震の直接的な被害として最も大きかったのは津波による被害でした。
この津波被害は、震災後2年経過した現在でも岩手県の林業・木材産業に深刻な影響を与えています。とりわけ沿岸部では、森林組合の事務所が流され、人的にも大きな被害が出ました。また、宮古と大船渡に存立し岩手県の木材需要の中心であった合板企業も壊滅的な被害を受け、大船渡地区については再建されない見通しであり、宮古地区についても現在の生産能力は震災前の半分に過ぎません。このような地域の木材需要の減少は、岩手県全体の木材流通にも影響を与えています。
その一方で、復興に向けた確かな取り組みも始まっています。例えば釜石地区は、震災前から林業生産活動では全国でも先導的な取り組みが行われてきた地域として知られていましたが、その中心的役割を果たしてきた森林組合に甚大な被害が出ました。しかし、震災後いち早く森林組合が中心となって地域林業再建の努力を続けています。
本年度の東日本林業経済研究会は、岩手県において東日本大震災が林業・木材産業に与えた影響と復興への取り組みを、素材流通事業者、森林組合、林業行政、研究者の立場から紹介してもらい、それを基に林業・木材産業と地域復興のための広範な議論を行うとともに、沿岸被災地の現状の一端を釜石地域への現地見学を通して知っていただくことを目的に開催します。多くの方々のご参加をお願いします。
【日程】
平成25 年8 月1 日(木)シンポジウム、総会、懇親会
8 月2 日(金)エクスカーション
【会場】
岩手大学農学部付属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター滝沢演習林
〒020-0173 岩手県岩手郡滝沢村楢ノ木沢80
TEL:019(688)4101
<主なアクセス方法>
盛岡駅からIGR 岩手銀河鉄道 巣子駅下車 徒歩数分
【共催】
岩手大学農学部付属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~fsciu/
【事務局】駒木貴彰・天野智将・林雅秀(森林総研東北)、山本信次(岩手大学)
【詳細】
8 月1 日 シンポジウム
12:50 受け付け開始(昼食は事前に済ませておいてください。)
巣子駅12:50 に合わせて迎えを出します。
13:20~17:00
開会挨拶
座長:駒木貴彰(森林総合研究所東北支所長)
報告者:
高橋早弓氏(ノースジャパン素材流通協同組合常務理事)
「震災後の素材流通とNJ 素流協の取り組み」
平野裕幸氏(岩手県森林組合連合会「木とくらしの相談所」)
「震災後の森組系等の木材流通と復興住宅供給の取り組み」
阿部瀬良氏(岩手大学連合大学院)
「釜石地方森林組合における東日本大震災からの復興過程」
未定(岩手県農林水産部職員)
(報告内容は変更されることもあります。)
(報告20 分+質疑10 分、全体討議90 分)
17:00~17:30 総会
18:00 懇親会
20:00 閉会
(IGR 盛岡行き 巣子発20:19、20:32、21:04、21:36、22:10、22:30(最終))
8 月2 日(金)
エクスカーション
現地の交通状況を勘案し、貸切バスで移動します。バス内で朝食を取っていただきます
6:20 演習林発
6:30 巣子駅出発
(IGR 盛岡発6:10 → 巣子駅6:22)
9:30 釜石市着
ボランティアガイドによる震災当時の状況説明及び復興の現状を見学
12:00 昼食(釜石駅周辺で各自お取りいただきます。仮設商店街等があります。)
13:00 バス集合
13:30 釜石地方森林組合及び復興モデル住宅見学
14:00 釜石発
17:00 JR 盛岡駅着
18:00 滝沢演習林解散
【参加費】
社会人:10,000 円程度(1泊2食)
学生 : 5,000 円程度(1泊2食)
研究会費、エクスカーション、懇親会費。演習林の宿泊は無料です。
【参加申込】
添付の参加申込書に記入のうえ、6 月22 日(土)までに、Email またはFax で連絡して下さい。各組織で取りまとめてお送りいただけると助かります。
注:演習林に無料で宿泊することが可能です。演習林での宿泊を希望されない方は各自市内にホテルをお取り下さい。希望者数によっては調整をお願いする場合があります。
【申込・連絡先】
森林総合研究所東北支所:天野智将
Email :T.AMANO[at]ffpri.affrc.go.jp
Tel:019-648-3953(直)
Fax:019-641-4767