第23回 研究会Box:日本の森林政策の課題と展望点-森林・林業再生プランをめぐって-

日時:平成24年5月12日(土) 午後13:00~16:30
場所:法政大学市ヶ谷キャンパス 55/58年館 869教室
 →詳しい場所は、
http://www.hosei.ac.jp/campus/ichigaya/index.html
をご確認下さい。

・報告者: 柿澤宏昭(北海道大学)
司会: 山本信次(岩手大学)
コメント: 大倉季久(桃山学院大学)・三木敦朗(信州大学)

<趣旨>
 近年、世界的な資源獲得競争の激化や、生物多様性への注目等を受けて、自然資源の持続的かつ適切な利用・管理が強く求められている。
 その中で、民主党政権下の日本では、「森林・林業再生プラン」と銘打たれた政策が立案され、まさに実施に移されようとしている。戦後の日本では、建材需要を見込んで拡大造林が行われたものの、高度経済成長期以降、輸入材の導入、経営コスト上昇、木材利用の構造変動、国産材価格の低迷等を受けて、林業は停滞し、林地の荒廃も加速してきた。再生プランは、この状況の改善には国産材利用の活性化が不可欠として、2020年までに木材自給率を現在の20%程度から50%以上とし、国産材の生産量を5,000万㎥程度まで引き上げることを目標に掲げた。そして、その実現のために、現行の森林利用・管理システムを再編することを目的としている。
 本研究例会では、この再生プランを題材に、日本における自然資源管理政策の特徴・課題を浮き彫りにすることを目的とする。報告者として、再生プランの検討委員であった柿澤宏昭氏をお招きし、実際の政策立案に携わられた視点から、具体的な問題提起をお願いする。また、社会学の立場から戦後日本の木材利用の構造変動に着目されてきた大倉季久氏、林政・山村振興の観点から日本の林業問題を扱われてきた三木敦朗氏に、コメンテーターとして議論を喚起して頂き、自然資源の望ましい利用・管理についての理解を深めることを狙いとする。 
 なお本企画は環境社会学会研究例会としても位置づけられたものであり、両学会からの参加者を得て、有意義な議論ができることを期待している。

山本信次

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