林業経済学会2013年春季大会シンポジウム

1.日程・会場等

日時:2013 年 3 月 28 日(木) 9:00~18:00
8:30 開場・受付
9:00 開会
9:10 大会報告(45 分×4)
12:10 休憩
13:30 質疑・討論
17:00 定期総会
18:00 懇親会(大学生協中央食堂 2 階インシーズン岩手大学店)
※時間配分には多少の変更も予想されますことを予めご了承ください。
※昼食は,キャンパス内の大学生協中央食堂(11:30~13:30)および売店(10:00~15:00),キャンパス周辺の飲食店等をご利用ください。

会場:岩手大学(盛岡市上田 3-18-8)学生センターA 棟 G2 大教室

大会参加費:無料
懇親会費:社会人 4,000 円,学生 2,000 円

2.シンポジウム概要

大会シンポジウム統一テーマ : 新政策の狙いと限界
シンポジウム登壇者および論題(一部仮題)

座長:柿澤宏昭(北海道大学)
報告者:
 報告 1 志賀和人(筑波大学)
  現代日本の森林管理と制度・政策研究―林野行政の経路依存性と森林経営に関する比較研究―
 報告 2 佐藤宣子(九州大学)
 「森林・林業再生プラン」の政策形成・実行段階における山村の位置づけ
 報告 3 枚田邦宏(鹿児島大学)
  森林・林業再生プランにおける人材育成と日本型フォレスターの意味
 報告 4 小島孝文(林野庁)
  森林・林業再生プランの目指すもの―森林計画制度を中心として―

3.趣旨

 2009 年の政権交代後、わが国政府は、「森林・林業再生プラン」に基づく森林政策の抜本改正に着手した。改革内容の具体化に向けては、多数の林業経済学会会員も参加した検討委員会での議論を経、2010 年に「改革の姿」としてまとめられている。これに従い、2011 年には森林法の一部改正を行い、「森林・林業基本計画」「全国森林計画」「地域森林計画」「市町村森林整備計画」を改訂し、さらには国有林野事業の一般会計化を前提に「今後の国有林野の管理経営にあり方について」が林政審議会から答申された。2012 年からは、新しい「森林経営計画制度」を前提とする「森林管理・環境保全直接支払制度」等の各種施策・事業が実施に移されている。また、「国有林野の管理経営に関する基本計画」が変更された。
 これほどの大改革が短期間に行われたことは、これまでの林政史上になかったことである。従って、その改革の方向性や性格をめぐって、あるいは政策手法や政策実施と係わって生じる問題等をめぐり、多様な批判や意見が今なお絶えない。本学会においては 2011 年秋学会において、テーマ別セッションの形で議論の場を設定しているが、政策が動き出したこの機会に改めて、様々な視点や地域実態等も踏まえつつ、シンポジウムという形で議論を行い、各自の認識を深める必要があると考える。それは、この改革には、林業経済学会がこれまで議論を積み上げてきた育成林業段階における産業としての林業の構造に関することや、所有と経営の分離に係わること、あるいは林家の林業経営に係わる論点等が含まれており、今後の実態を規定し、条件づける内実をも有するものだからである。今次のような森林政策大改革に係わる議論は、政策と経済を主要な対象とする林業経済学会の場においてシンポジウムという形で行われることが相応しく、また行われなければならないものと思われる。
 報告者には、以下の 4 名をお願いした。志賀和人氏(筑波大学)は、民有林政策や森林政策問題、さらには林業の担い手問題等々に多くの論稿があり、今回の政策変更に対してもすでに多くのコメントを寄せている。こうした角度からの話題提供が期待される。佐藤宣子氏(九州大学)は、中小規模林家層の林業経営分析や農林家の生活論、集落論等についての研究が多く、新しい政策はこれらの側面にいかなる事実と問題を投げかけているのか、と言った視点からの報告となろう。枚田邦宏氏(鹿児島大学)は、林業技術者の育成問題や林業の施業や作業と林業事業体育成に係わること、さらには日本型のフォレスター制度の形成等について多くの実績があり、こうした視点からの政策議論が出てくることであろう。小島孝文氏(林野庁)は、「森林・林業再生プラン」の構想から具体的内容・そして現在進めつつある政策遂行過程の全てに密接に係わってきた行政官である。様々な議論・提案を吸い上げ、政策の内容審議を行った各検討委員会での議論を熟知する氏からは、歴史と実態、政府内議論、そして当面の重点化への絞り込みや今後の課題等多くの興味深い話題が提供されることと思う。
 また、シンポジウムの座長には柿澤宏昭氏(北海道大学)をお願いした。氏は今次の改革と係わっては基本政策検討委員会の委員として多くの場面で貴重な意見を述べてきたことでも知られる。今次の政策形成過程に係わった経験をも踏まえ、参加者とパネラー各位やパネラー間でも議論をより深めていただけるものと期待している。

4. 会場へのアクセス

JR 盛岡駅より
○バス利用 (盛岡駅前バスターミナル 11 番のりば)
 ・岩手県交通バス 駅上田線
   乗車- 「松園バスターミナル行き」
   下車- 「岩手大学前」
 ・岩手県交通バス 駅桜台団地線
   乗車- 「桜台団地行き」
   下車- 「岩手大学前」
○タクシー利用
 盛岡駅から約 2km 約 10 分
○徒歩
 盛岡駅から約 25 分

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