第26回 林業経済学会研究会BOX(環境社会学会との共同研究例会:第2回)

テーマ:「資源論のアプローチによる問題把握と可能性」

日時:2013年5月11日(土)14:00-17:00
   ※同日午前、同場所にて修士論文発表会を開催します。
場所:法政大学市ヶ谷キャンパス58年館858室
 (アクセスは http://www.hosei.ac.jp/access/ichigaya.html をご参照ください)

報告者:佐藤仁(環境社会学会会員・東京大学東洋文化研究所)
コメンテーター:山本伸幸(林業経済学会会員・森林総合研究所関西支所)

概要:
 2012年5月12日に開催された第1回共同研究例会では、柿澤宏昭氏による「森林・林業再生プラン」の立案過程において、国家レベルの政策が、個別の地域社会の事情や人々のニーズと乖離していくプロセスが問題として浮かび上がった。
 そこで、第2回の開催にあたっては、東京大学東洋文化研究所の佐藤仁氏(環境社会学会会員)を報告者にお招きし、より歴史的・構造的な観点から、今日の日本社会が抱える自然資源をめぐる問題の起源に迫っていく。
 佐藤氏は、タイ・日本を主対象に、森林をはじめとした自然の事物が、資源とみなされ活用・改変されていくプロセスを明らかにする中で、政府による「上からの目線」の特徴と影響力に着目してきた。それは、地域社会の生活者による資源の価値づけとは性格を異にするものであり、権力を背景とした画一的な資源利用や不平等な資源分配を導く場合もあれば、ある局面では地域に根差した統合的な資源利用を進めようとする傾向も見られた。
 本研究会では、それらの分析を踏まえ、なぜ自然資源をめぐる政府と生活者の目線は異なるのか、また、近年、資源・環境を介して見られる権力浸透が、どのような国家・社会関係を規定しつつあるのか等について、佐藤氏からの問題提起を仰ぐ。これに対して、森林政策・林業経済研究の観点から、近現代の日本における資源政策を幅広く研究されてきた山本伸幸氏(林業経済学会会員)に、コメンテーターとして議論を喚起して頂き、資源問題に対する構造的な理解を深めることを狙いとする。

参考文献:
佐藤仁(2008)「今、なぜ“資源分配”か」『資源を見る眼:現場からの分配論』東信堂
佐藤仁(2010)『持たざる国の資源論:持続可能な国土をめぐるもう一つの知』東京大学出版会

企画準備:山本信次・大倉季久・平野悠一郎